朝から大雨だった。
ただでさえ不安な日なのに、窓の外の雨を見ているだけで気持ちはどんどん沈んでいった。
今日は自己破産の債権者集会。
行くしかない。
そう分かっていても、家を出る前から不安が押し寄せてきた。
まだ免責が決定したわけじゃない。
債権者が来て責められるんじゃないか。
裁判官から何か言われるんじゃないか。
地方裁判所へ行くというだけで、
「私は何をそんなに悪いことをしたんだろう」
そんな気持ちになって、また自分を責めていた。
気づけば家を出る1時間ほど前。
突然涙が止まらなくなった。
体が硬直して、呼吸も苦しくなっていく。
過呼吸になりそうなくらい呼吸が荒くなった。
落ち着こうと思って水を飲もうとしても、口をつけるだけで精一杯だった。
本当は行きたくなかった。
怖かった。
頭の中は不安なことばかりだった。
それでも、行くしかなかった。
裁判所に着いて、弁護士の先生と合流した。
「これで決定ではないですが、たぶん債権者の方は誰も来ないと思いますよ。」
そう言われて、少しだけ希望を持った。
お願いだから誰も来ないでほしい。
そう願っていた。
待合室で管財人の先生とも合流し、名前を呼ばれて別室へ。
部屋には裁判官の席と、私、弁護士の先生、管財人の先生の席。
4人だけの空間だった。
債権者は来なかった。
裁判官は書類を見ながら経緯を確認し、
「生活再建を進めているということで、免責は妥当と考えています。」
そんな内容を話してくれた。
正直、難しい言葉も多くて全部は理解できなかった。
でもひとつだけ分かった。
「あぁ、終わるんだ。」
その瞬間、涙が溢れてきて、口が震えた。
裁判官からは、
「これまでのことをよく反省し、これからの生活を見直して、生活再建を頑張ってください。」
そう言葉をもらった。
時間にすると、たった3分ほどだった。
その後、別室で管財人の先生から預かっていた郵便物を受け取った。
そして、
「破産後7年間は再度の自己破産はできません。借金をしないように、これからの生活を頑張ってください。」
「免責決定通知は2週間後に届きます。それで正式に免責決定となりますが、とりあえずお疲れさまでした。」
そう言われた。
弁護士の先生からも、
「よかったですね。お疲れさまでした。結果通知が来たらまた連絡します。」
と言っていただいた。
そして私は裁判所を後にした。
外に出ると、まだ雨が降っていた。
傘を差して歩き始めた瞬間、
さっきまで我慢していたものが全部溢れ出した。
声が出るほど泣いた。
いろんな感情が勝手に溢れてきた。
安心したのかもしれない。
張りつめていたものが、やっと切れたのかもしれない。
しばらく泣いた。
でも、もう前を向くしかない。
これからは本当に新しい人生を生きていく。
失ったものもたくさんある。
迷惑をかけた人もいる。
後悔も消えることはないと思う。
それでも、ここから先の人生は自分で作っていく。
今日という日は、
私にとって「終わりの日」ではなく、
新しい人生の始まりの日になった。
私はここから、もう一度人生をやり直します
KIKI
🐱ラテモカ一言🐾
🐱ラテ「今日で終わりじゃないにゃ。」
🐱モカ「今日から本当のスタートだにゃ✨」




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